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乙女ノヒミツ #01

1 LAP

集合場所と決めていた屋外ステージの前に、七人が集まった。

「駄目だ。こっちにはいない。そっちはどうだ、早輝?」
「いないわ」

ゴーオンイエローは、黄色いヘルメットを横にふる。

「くそっ。どこに行ったんだ、蛮機獣の野郎め」

歯ぎしりをするレッドを制するように、、ゴールドが落ち着いた態度で進み出る。

「もう一度、手分けして探そう」

一同は、視線をかわす。
力強く頷きあった。

   ※

それぞれが遊歩道に散った。

「美羽。俺たちはこっちだ」

ゴールドが声をかけると、妹のシルバーはちょっと驚いたような感じで、顔をあげた。

「どうした、美羽?」
「えっと……」
「なにか気になることでもあるのか?」

ことさらに明るい声で、シルバーは答えた。

「ううん、何でもない。あたしはこっちを探すわ」
「一人で大丈夫なのか?」
「みんなで、いろんなところを探したほうが、早く見つかるでしょ」

声をかけるいとまもなく、シルバーは背を向けて歩きはじめた。
おい、美羽。
と、いう言葉を、ゴールドは呑み込んだ。

まあ、いい。
妹だって、あれでひとかどの戦士なのだ。
いつまでも保護者ぶっていても、仕方がないだろう。

ゴールドは頷くと、別の遊歩道を歩きはじめた。

   ※

ゴーオンシルバーは、銀色のブーツで、砂利を踏みしめながら歩いていた。

スラリと背が高い。
キラキラとした銀のスーツが、脚の長いスレンダーなプロポーションを引き立てていた。

モルタルの建物が見えてくると、シルバーは歩調をおとした。

立ち止まり、あたりを伺う。
眩いスーツの変身姿で公衆トイレに入るのは、なぜだか勇気がいるようだった。

人がいないことを確認すると、何くわぬ風でモルタルの建物に足を踏み入れる。
ブーツの靴音が、カツンと響く。

個室は二つともドアが開き、人が使っている気配はない。
シルバーは戸惑った。
男子用の小便器が、壁に並んでいる。

(やだ、共用なの……)

しかし贅沢はいっていられなかった。
ほかのトイレを探しても男女別とは限らないし、いまは索敵を中断して、用を足そうとするところなのだ。

   ※

(これはマズい)

と、蛮機獣は、胸の中で呟いた。
汗腺があるなら脂汗を流しているところだった。

隠れおおせる自信はあった。
必要なら、二日でも三日でも、身じろぎひとつしないでいられるのだ。

通りすぎることを願っていたが、マシンワールドの連中と手を組んだ人間は、建物の前で立ち止まった。
ひたすら息を殺していると、果たして、人間は慎重な足取りで、建物のなかに踏み込んできた。

(なんという勘のいい奴なのだ)

と、蛮機獣は歯がみした。
活動レベルを充分にさげているため、ガイアーク反応も検知されないはずなのだ。

(こちらから……)

先に仕掛けるか。
いや、自慢ではないが、戦闘能力が売りではない。
飛び出すなり、粉々に砕かれるのがオチというものだ。

蛮機獣は、息をひそめた。
ブーツの靴音が、近づいてきた。

   ※

ゴーオンシルバーは、ヘルメットをはずすと、小脇にかかえた。
軽く頭をふる。
栗色のポニーテールが、光沢とともに流れ落ちた。

きらきらと輝くアーモンド型の瞳。
美しくカールした長い睫毛。

ヘルメットを外したゴーオンシルバーは、育ちの良さそうな若い女だった。
すらりと脚の長いプロポーションが素晴らしい。

すぐにでもファッションモデルがつとまりそうなほどだ。

須塔美羽は、こわごわとトイレの個室を覗き込み、失望した。

幼い頃から洋式で育っているせいか、和式のトイレを使うのは苦手だったのだ。

個室は奥に、もうひとつあった。
美羽は念のため、そちらも確かめて見ることにした。

   ※

(いよいよマズい……)

隣の個室の前に、人間は立っていた。
しばらく動かなかった。

きっと注意深く個室の中を観察しているはずだった。

それでも、一縷の可能性にすがっていた。
もしかして、このまま諦めて引き返してくれるかも知れないではないか。

が、人間は隣の個室の観察を終えると、奥へ進んできた。

ブーツの靴音が近づいてきた。
いまから逃げだそうにも、出入口はひとつしかなかった。

完全に追い詰められた形になっている。
いよいよ進退が窮まったということだ。
どこかに隠れることはできないかと、蛮機獣は必死で知恵を巡らせた。

   ※

奥の個室を、美羽は見つめた。

ほっとした。

こちらのほうは、洋式だった。
男女共用というところが難点だが、さすがに国営公園だけあって、なかなか清潔で、使いやすそうなトイレだった。

ふと美羽は、怪訝な顔をした。

須塔一族特有の第六感が、なにかを囁きかけてきたような気がしたのだ。

なに?
なんなの、この感覚?

まあ、ただの思い過ごしだったということも、よくあることだ。
後にしようと、美羽は思った。

それよりいまは、さしせまっていた。

   ※

蛮機獣はきつく眼をとじた。

人間が、個室の前に立っている。

鋭い視線で、射貫かれているような気がした。
すべてが静止したような、長い時間が流れた。

人間は、立ったままで、身じろぎひとつしなかった。

(もう駄目だ……)

やがて、蛮機獣は、おそるおそる薄目を開けた。
思わず「あっ」と声をあげそうになった。

立ちはだかっているのは、銀色のヘルメットを小脇にかかえたゴーオンシルバーだった。
窮地に立たされていることを、思わず、忘れた。
素顔を見せたゴーオンシルバーは、それほどの美しさだった。

キラキラとした瞳。
グロスに輝くふっくらとしたくちびる。
表情は凛々しいが、頬のラインは柔らかい。
ポニーテールがお転婆な印象を与えるものの、お嬢様風の育ちの良さは隠せなかった。

蛮機獣は、立場を忘れて陶然とした。

いまこの瞬間、理想の女を問われれば、このゴーオンシルバーを思い浮かべたに違いなかった。
それほどにゴーオンシルバーは、まれに見る美女だった。

ゴーオンシルバーが、足を踏み出すと、蛮機獣は最期を悟った。
もう観念するしかない。
しかし、このゴーオンシルバーが相手なら、粉々に砕かれるのも、本懐というものなのか。

と、シルバーが個室のドアをしめた。
なにかがおかしいと思ったのは、シルバーが、ドアをロックしたからだった。

   ※

そして、思いがけないことがおこった。

   ※

突然、ゴーオンシルバーはよろめくように、ドアに背でよりかかった。

切なげな皺を眉間によせ、膝をぎゅっと絞りこんだ。
顎を胸もとまで引きながら、スーツの肩を細かく奮わせた。

まるで快美を噛みころしているようにも見えるが、そうではない。
ようやく個室にたどりついて安堵したせいか、尿意がいきなり込み上げてきたのだ。

やがて須塔美羽は、刺すような尿意をどうにかやりすごした。

ふう。

と、顔を伏せたまま、溜息をついた。
そしてゴーオンシルバーは、美貌をあげる。

   ※

ゴーオンシルバーのスーツは、上下にわかれたセパレートタイプ。
新鋭の戦闘機を思わせるスタイルだった。
プラチナの輝きに、マットな黒がシャープな印象を与えていた。

ゴーオンシルバーは、小脇のヘルメットを抱えなおした。
メタルなブーツを穿きこんだスラリとした脚線を、一歩踏み出す。
きらきらとした瞳が、どこか熱っぽい光をおびて、蛮機獣を見つめている。

(ま、まさか……)

と、蛮機獣は絶句した。

(ま、まさかこのゴーオンシルバーは……)

と、蛮機獣は、ほとんど快楽にも似た喜びに震えた。

(俺を、この俺のうえに……)

洋式トイレに擬態したトイレバンキは、ゴクリと唾を呑んだ。

――座るつもりなのだ。

ゴーオンシルバーの銀のグローブが、ゴーオンスーツのスカート部をベルトまでたくしあげた。
ちょうどスパッツでも下げるような具合で、スキニーな銀のパンツを膝までずり下ろした。

スーツに隠されていた白い下腹が、眩いばかりに覗き出す。
ちょうど水着の下につけるような、小さなベージュのサポーターが、股間にピチッと貼りついている。

鋭い尿意に汗すら浮かべたゴーオンシルバーは、それが蛮機獣とも知らず、洋式トイレに腰をかけた。

<次へ>




ご精読、ありがとうございます。
記念にコメントいただければ、
参考&励みになります。

テーマ:恋愛:エロス:官能小説 - ジャンル:小説・文学

[2009/02/08 17:39] | 乙女ノヒミツ | トラックバック(0) | コメント(5) | page top
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Comment
27. Posted by 汐見・ルイ    [2009/02/08 17:59]
完全にヤラれました!

管理人様には完全に脱帽です。
白旗です。
無条件降伏です。

いつも感じてるのですが!
リアルヒロイン管理人殿と僕の萌えの壷が一緒なんですよ^^

これからも素晴らしい作品を期待してます。

[URL] [ 編集 ] #pYrWfDco
28. Posted by リアルヒロイン管理人    [2009/02/08 18:14]
汐見ルイさま

おおっ。
早速、コメントありがとうございます。

一緒ですね~。
萌えの壷v-119

1回めは、まだエロ場面は少ないですが、
エスカレートしていくはずですので、
おつきあいを(^^)

> 完全にヤラれました!
>
> 管理人様には完全に脱帽です。
> 白旗です。
> 無条件降伏です。
>
> いつも感じてるのですが!
> リアルヒロイン管理人殿と僕の萌えの壷が一緒なんですよ^^
>
> これからも素晴らしい作品を期待してます。
[URL] [ 編集 ] #-
29. Posted by hiroken    [2009/02/08 19:08]
なんて事をさせるんだ!と思いながらもこの先の展開を期待してしまいますワ。また、放送が終わったばかりなので外伝として楽しめそうです。
美羽の弱みを握りそうな蛮機獣が、どうやって彼女を追い詰めていくのか・・・と勝手に期待しています。
[URL] [ 編集 ] #-
30. Posted by リアルヒロイン管理人    [2009/02/09 01:55]
hirokenさま
> 俺の美羽ちゃんになんて事をさせるんだ!
笑。
まったくですよねえ。
てか、全国の美羽ちゃんファンの皆さん

読まないでください

ご期待に沿った展開になるよう、ガンガリますv-237

> なんて事をさせるんだ!と思いながらもこの先の展開を期待してしまいますワ。また、放送が終わったばかりなので外伝として楽しめそうです。
> 美羽の弱みを握りそうな蛮機獣が、どうやって彼女を追い詰めていくのか・・・と勝手に期待しています。
[URL] [ 編集 ] #-
32. Posted by 汐見・ルイ    [2009/02/11 09:10]
汐見・ルイです。
管理者にだけ表示を許可するコメントを送ったのでご覧下さい。
[URL] [ 編集 ] #pYrWfDco
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